当ページでは、以下クエストのストーリーについて、あらすじを書きました。
- シタデル・ボズヤ蒸発事変
グンヒルドの剣復活のため、武器に刻む銘文をシドの記憶から探る。
記憶探索の中のシタデル・ボズヤは彼のトラウマ故か、ひどく歪んでいたが……シド自身当時のことを思い出しながら、またトラウマの具現化を退けながら先へと進んだ。
最深部、交信雷波塔の司令部へと到着。そこには目的であるグンヒルドの剣のレプリカが置かれていた……が、目の前には若きシドと、なぜかいるはずのないヴァリスが立ちはだかる。ヴァリスはシドのトラウマが形を為したもの。主人公はこれを仲間の記憶を呼び出し、退けることに成功した。
落ち着きを取り戻したシド。誤っていた記憶の真実を探ると、彼を撃ったのは父、ミドであった。加えて……ミドはこの時点でバハムートのテンパードにされていたのだ。
シドのお陰で、グンヒルドの剣を完成させられそうだ。しかし、ボズヤの民にとって彼が故郷を蒸発させた男の息子であるという事実に変わりない。バイシャーエンは、礼を言いながらも割り切れない想いを吐露する。感情は理屈ではないのだ。それでも、少しだけシドとバイシャーエンは分かり合うのだった。
一方、帝国の第IV軍団。彼等はボズヤ・レジスタンスの動きを察知していた。彼等の計画とは。そして王国楽土とは一体何なのだろうか。
ストーリーのあらすじ
「シタデル・ボズヤ蒸発事変」
ひとりの反逆者として
ドマ町人地にて――
……さっきまでヒエンとドマの復興について話をしていたんだ。ガーロンド・アイアンワークス社としても、できる限りの支援をするつもりだと、あらためて約束した……。
だが、ガレアン族の俺が何故そこまでするのかを問われてな……。
もちろん、すでに帝国市民としての身分を棄てた人間だ。反帝国側の立場でその脅威に立ち向かうのは当然だと考えている。
とはいえ、罪悪感がないと言えば嘘になる……。亡命するまでの間、機工師として腕を振るってきたからな。
それに、祖国を正したいという気持ちもある……。やはり、亡命帝国人といえども自分の根っこを棄てることはできんというわけさ……。
おそらく今回の……ボズヤの件で気を遣ってくれたのだろう。俺が抱える心の闇を見抜き、その上で再認識させたのさ……俺が何故、おまえたちと共に帝国と戦うのかをね。
「メテオ計劃」に問題があったのは間違いないが、それでも父を、ミド・ナン・ガーロンドを説得できていたなら、あんな事故を起こさずに済んだはず……。
あのとき……奴に邪魔されなければ……奴を退けるだけの力があったなら、ああはならなかった……すべては俺の力不足が原因だ……。
ボズヤ・レジスタンスは近々、大規模な反攻作戦を計画している。
だが第IV軍団は強敵だ……。だからこそ、ボズヤには各国の支援が必要であり、ドマも全力を挙げてその一翼を担う決意だと、そして、俺の協力もまた必然なのだ……とね。
罪を償えるとは思わないし、過去にケリをつけたいわけでもない。
今はただ、ひとりの「反逆者」として俺なりの戦いをするだけだ。
シドの記憶探索
シドと主人公はガンゴッシュに到着。
早速、ミコトと共に記憶探索を開始します。
シドの記憶に侵入することには成功したのですが……潜在意識が余程シタデル・ボズヤのことを思い出したくないのか、街は歪み、上も下もなく、不思議で不完全な状態で再現されていました。
自分の記憶を探索しながら、シド自身も少しずつ記憶をはっきりさせていきます。
記憶のシタデル・ボズヤは、重要な実験――つまりダラガブとの交信実験が控えており、ピリピリした雰囲気でした。
この日は実験を中止させようとしたレジスタンスが侵入しており、大混乱だったのだとか。
先へ進み、交信雷波塔まで到着すると……
シドのトラウマがバハムートとして現れます。
これを排除し、プリンシパルへ到着。
そこでは、若き頃のシドと父が言い争いをしていました。
シドは自身の研究により、受信設備が不十分な状態でダラガブを起動した場合、膨大なエネルギーが降り注いでしまう危険性を認識。
必死に実験を止めようとしていたのですが……ミドは、全く聞く耳を持っていませんでした。
いるはずのない人
交信雷波塔の管制室に到着した一行。
そこには求めていた「グンヒルドの剣」のレプリカがありました。
しかし……
若きシドが対峙していたのは、何故かそこにいるはずのないソル・ゾス・ガルヴァス。シドが自らに「そんなはずがない」と言い聞かせると……
ソル帝は姿を変じ、なんとヴァリス帝に。
そんなはずはありません。彼だってここにいませんでした。
ヴァリスは持っていた銃をシドに向け、ためらいもなく発砲。
シドは苦しみ始めます。撃たれたのは過去の”記憶のシド”。現在のシドは無傷のはすでも……記憶が、トラウマが与える影響はあまりに大きく。
シドは強く混乱。
その混乱は、本来ここにいるはずのないヴァリス帝に力を与えました。
あまりに大きなシドのトラウマ。
しかし……メテオ計劃は魔導院主導で行われたもの。
ヴァリス帝が本来、ここにいるはずがありません。
これはシドの潜在意識が作り出した偽物の記憶。
記憶に干渉することはとても難しいことです。
しかし偽物の記憶ならば、強い気持ちで書き換えることだってきっとできる……!
主人公は、自分の信じる強さ――記憶の仲間を呼び出し、偽物のヴァリスと対峙します。
テンパード
過誤記憶。
シドは辛さのあまり意識せず、記憶にフィルターをかけ……違えて思い込んでいました。
シドがこの時撃たれたのは事実。
引き金を引いたのは――
彼の父、ミドでした。
シタデル・ボズヤ事変を予期していながら止めることが出来ず、更に父親に撃たれたという事実はシドにとってあまりに辛いもので……彼は自分の心を守るため、記憶を改竄していました。
そして、記憶探索は新たな事実を明らかにします。
この時点で、ミドは既にバハムートのテンパードとなっていたのです。交信雷波塔の存在に気付いたバハムートは、それを通じてミドをテンパードにしていました。
シドの言うことに耳を貸さず、ミドが強行に策を進めたのは、すでに彼がテンパードだったから。そして……シタデル・ボズヤ蒸発事変は、バハムートがミドを操って街を焼いた事変だったのです。
人間くさい男達
当時テンパードのことすら知らなかったミドとシド。仮に知っていたとしても……ダラガブがバハムートの拘束装置であるという事実は知られておらず、テンパード化を防ぐことは難しかったでしょう。
それでも、記憶探索で得られた事実は、シドの心の枷を幾分解いてくれました。
加えて、本来の目的であるグンヒルドの剣の銘文を明らかにすることもできました。
バイシャーエンがシドに礼を言いに来ます。
……あの時、何があったのか、誰のせいであんな悲惨な事件が起きたのか、どうして私の妻子は死ななければならなかったのか……帝国と貴殿のお父上を怨まなかったといえば嘘になります。
いえ、今でも、あの蒸発事変のことを考えると、帝国に対する怒りと怨讐で心が闇に包まれます……。
ですが、貴殿は自分の祖国を敵に回し戦っておられる……。持てる力すべてを注ぎ、帝国に抗う者のひとりとして、解放者殿と共に、いえ、我々と共に戦っておいでです。
にもかかわらず我らは、貴殿がガレアン族というだけで、拭いようのない嫌悪感と憎悪を感じてしまいます。深い感謝と同時にふつふつと毒念が湧くのを感じるのです。
どうか、お許しくださいませ、シド殿よ……。己の未熟さを恥じるのみでございます。
シドのお陰でグンヒルドの剣が作れるようになり、またシタデル・ボズヤ蒸発事変の真実が明らかとなったものの……それだけで割り切れるものではないのは事実です。
感情は理屈ではない。
たとえ帝国に勝利しても、帝国に家族を奪われた者達の憎しみが真に晴れることはないでしょう。
しかし。
それでも。
今この時、ふたりの男は……少しだけ感情を乗り越えられたのでした。
思い詰めることなく
ミコトによれば、シドの記憶探索によって覗覚石のエーテルが失われてしまったとのこと。記憶探索には特定のエーテルが必要なようで、チャージが可能であれば良いのですが……詳細はまだわかっていません。
解析をミコトに任せ、ひとまず解散することになりました。
山積みの仕事のため、一度帰ろうとするシド。
王国楽土
ダルマスカ管区、バルナインにて。
第IV軍団のノア・ヴァン・ガブラスとメネニウス・レム・ラナトゥスが話をしていました――
ノア・ヴァン・ガブラス:
そうか……ならば、その先の聖遺物……「聖剣セイブ・ザ・クイーン」を手に入れるのもすぐだな。
では、ボズヤ管区については貴公に任せよう。分遣隊長として彼の地へ行き、計画どおりに事を進めよ。奴らの蜂起を待ち、その上で……………哀しいかな、我が忠誠を誓ったガレマール帝国は終焉を迎えようとしている。ならば、我は彼の地に新たな「王国楽土」を築くとしよう。
そのために我は、彼の地を平定するためには何でも利用する……たとえ、それが我ら帝国が忌み嫌う「蛮神」であったとしてもだ。
登場NPC
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