当ページでは、以下クエストのストーリーについて、あらすじを書きました。
- 本当の暗黒騎士
- 怒れる男と少女の話
- 大いなる魂
ストーリーのあらすじ
レベル50 「本当の暗黒騎士」
暗黒騎士として生きるということ
先ごろ、ホワイトブリム前哨地で展開された主人公とフレイの死闘。それを見ていたという神殿騎士から、主人公の力を当て込んで手伝いを依頼されます。
なにやら表沙汰にしにくい要件だという彼に案内され、ひと目の少ない場所に案内されるのですが……
彼は、「暗黒騎士は神意に背く異端の騎士」として攻撃をしかけてきました。
主人公はこれを退けるも、正義は我にありとばかりにその神殿騎士は高圧的な態度を崩すことがありません。正式に追手をかけるとまで言われ困惑する主人公の前に……大剣を背負い、漆黒の鎧を身に着けた男が現れました。
2対1となり、さすがに怖気付いた神殿騎士は捨て台詞を吐き逃げ去ります。
シドゥルグ:
「暗黒騎士」は、護る者のためならば、聖職者さえ斬る。 正教から、危険分子として目をつけられるのも当然だ。
……フレイから習わなかったのか?
「フレイ」の名を口にしたその黒甲冑の男は、シドゥルグと名乗りました。彼と同じ師から暗黒剣を学んだ暗黒騎士です。
決闘裁判で命を落としたはずのフレイの目撃情報が寄せられたため、真相を探る中で主人公に行き当たったのだといいます。
それもそのはず。フレイは「フレイ」であって、同時に「主人公」でもありました。
決闘裁判に敗れた本物のフレイの今際の際、主人公がソウルクリスタルに触れたことで、本物のフレイの暗黒は主人公からエーテルと「負の感情」を奪いました。
紆余曲折の末、フレイは今主人公と共にあります。
そのことをシドゥルグに伝えると困惑した様子でしたが……負の感情を手懐けた主人公の実力を認め、忘れられた騎士亭に来れば暗黒騎士として知るべきことを教えると言うのでした。
理想ではなく、心を燃やす
忘れられた騎士亭にてシドゥルグと再会した主人公。
彼は、時の権力者と度々争ってきた暗黒騎士が、イシュガルドの歴史においていかに弾圧されてきたのかを語り――同時に、主人公の甘さも突き付けました。
それは先刻襲ってきた神殿騎士の剣でした。
暗黒騎士は表立って攻撃されることはなくとも、隙を見せればすぐ嫌疑をでっちあげられかねません。フレイもいわれなき嫌疑により、決闘裁判で命を落としたのです。
敵に容赦をしていたら、理想はおろか自分の命すら守れない。イシュガルドで暗黒騎士として生きるには、茨の道を歩く覚悟が必要なのです。
シドゥルグ:
……俺は、ああいう連中への怒りで、大剣を振るっている。
幼いころ、帝国の圧政から逃れるように辿りついたこの地で、俺の親は神殿騎士に殺された……。アウラ族の角と鱗が、竜の眷属の証だといわれてな。
長引く戦いで、多くの流民が入ってきている今と違って、当時のイシュガルドではアウラ族など稀有な存在……。弁解をする間もなく……問答無用だった。
当然、俺も殺されかけたが、運よく師に救われた。生き残った俺が見たのは、俺の親を殺した神殿騎士が、罪に問われるどころか、称賛されている姿だ……。
許せなかった……! だから俺は、権力者どもからこの大剣で弱き者を護る。
湧き出す怒りが、いつか燃え尽きるまで……ッ!!
果たして主人公にも湧き出す怒りはあるのか。
燃やせる心はあるのか。
暗黒騎士に必要なのは、弱きものを救うという理想ではなく、焼けるような熱情だとシドゥルグは言います。
もし主人公にも熱情があるのならば、興味深い話をしてやろうとシドゥルグは言うのでした。
レベル52「怒れる男と少女の話」
リエル
日を置き、主人公はふたたびシドゥルグのもとを訪ねます。
それは暗黒騎士として生きる強い意志の表れでもありました。
主人公の決意をみたシドゥルグは、「興味深い話」を始めます。
彼の師が残した言葉にあった「暗黒騎士の極意」についてでした。
シドゥルグ:
『暗黒騎士は、負の感情を力に換える。だが、その感情は、ある心の支流にすぎない』
『源流となる心……それがあればこそ、暗黒騎士は強さを得る。血を捧げ、肉を削ぐこととなろうとも、決して引かぬ』
『その心こそ、暗黒騎士の極意。いつかそれを知るまで、護るべき者を、護りぬきなさい』
かつて、シドゥルグはフレイと共にその極意を探りながら、弱き者を護る戦いを続けていたのだとか。その最中に彼等はとある少女を見つけ、保護します。
リエルと名乗る彼女は、神殿騎士に囲まれて殺されかけていたところを助け出されました。しかし、殺されかけていた理由も不明なら何度も追っ手がかかる理由も不明。シドゥルグによれば、神殿騎士たちの狙いはリエルの命そのもののようですが、なぜ騎士が少女の命を狙うのでしょうか。
彼女自身に思い当たる節を聞いても……
リエル:
生きてちゃだめって言われた。なのに生きてるから、神殿騎士のひとたち、怒ってるんだと思う……。
家族は…………いない。
いまひとつ要領を得ません。
フレイを失った今、シドゥルグは一人でリエルを守りつつ狙われている原因を探るのは難しいと判断。主人公に協力を求めます。
主人公はこれを了承。二人でリエルを護りつつ、襲われている原因を探ることになりました。
とはいえ確たる目途がない今、このまま行き詰るよりはと、酒場の与太話で聞いた「エーテルの色が見えるバヌバヌ族」の噂をたより、キャンプ・クラウドトップへ向かうことになりました。
空をえぐる颶風にも似た
ブンド・オク・ベンドに住むブンド族は人に対して敵対的な部族ですが、手土産にバヌバヌ族が祭事に使うガストルニスの羽を用意して向かいます。折良く接触できたバヌバヌ族のまじない師にこれを渡すと、話をきいてもらえることになりました。
まじない師にリエルを見てもらうと……
バヌバヌ族の物言いはいつも針小棒大な比喩で彩られており、その意図するところは分かりにくいことがあるのですが、なにやら子供の身には不釣り合いな「大いなる魂」が込められているといいます。
更に詳しく話を聞こうとした時、突如主人公達は追手の神殿騎士団に襲われてしまいます。それを倒した時には、既にバヌバヌ族のまじない師は姿を消してしまった後でした。
イシュガルドを離れれば、すぐに神殿騎士団の追手がかかります。彼等は神殿騎士団に「所属すらしていない」ことになっており……問題が至極深いことを示しているのです。
おそらく、神殿騎士団総長ですら把握していないような暗部が、公言できないような理由で、リエルの命を狙っているのでしょう。
主人公達は一度イシュガルドへ帰ることにします。
明確な手掛かりを得ることは出来なかったものの、イシュガルドの暗部を垣間見る結果となった主人公。次の手が打てる時まで暗黒の力を高めて待ちます。
シドゥルグ:
今回の件で、お前も思い知っただろう。神殿騎士を動かせるような権力者の中に、クズが紛れている。人の命さえも簡単に摘もうとする、とっておきのクズがな。
ああ、憎い! 反吐がでる! そうだ、この怒りが「暗黒」の力となって、俺を突き動かすんだ……!
奴らの陰謀から、必ずリエルを護りぬき、俺は「暗黒騎士の極意」を得てみせる。
そして、この身果てるまで、真なる悪の牙を、折り続けてやる……!
リエル:
主人公、シドゥルグ……護ってくれてありがとう。痛い思いさせて、ごめんなさい……。
シドゥルグ:
別に、戦えば痛いのは当たり前だ。……フン!
レベル54「大いなる魂」
ドラゴンになった少年
シドゥルグはバヌバヌ族のまじない師が言った「大いなる魂」という言葉について考えていました。
魂とは、身に宿すエーテルのこと。以前フレイがリエルに護身術として幻術を教えた時も、異常なまでの魔力に驚いていたのだといいます。とすれば、リエルのエーテルは非常に特異なものである可能性があり、それこそが命を狙われる理由なのかもしれません。
リエル:
フレイはね、暗黒剣だけじゃなくて、癒しの力も使えたの。とっても優しくて、強い人だったんだよ。
なのに決闘裁判で負けたのは、持たされた武器が酷かったからだって、シドゥルグが言ってた。
でも……いちばん悪いのは、きっと私だ……。
そこで、グリダニアの幻術士ギルドでリエルを診てもらうことにします。
一行は道中神殿騎士の追手を退けつつ、無事グリダニアの幻術士ギルドへ到着しました。
幻術士ギルドの長で角尊であるエ・スミ・ヤンは、ひと目でリエルの力を看破。
それは鍛錬で身に付くようなものではなく、在るだけで脅威となるほどの……そう、たとえば精霊やドラゴン族と対峙したときに感じるような力だといいます。
リエルはただの少女ではないかと戸惑うシドゥルグ。そんな彼に、エ・スミは「ドラゴンになった少年」という童話を知っているかと問いかけます。
エ・スミ・ヤン:
その童話は、『ドラゴン族の血を飲んだ人は、ドラゴン族に変貌する』……という伝承に基づき、書かれたものだといわれています。
ゆえに、童話の存在を知る者の間では、ドラゴン族の血に、人を竜と成す力があるのではないかと、まことしやかに囁かれているのです。
その竜の血を、彼女が飲んでいたとしたら?
姿は変わらないまでも、竜になりかけた存在だとしたら?
……強大なエーテルを宿すのにも、説明がつきます。
クルザスの寒村に、貧しいが心優しい羊飼いの少年がいた。ところがある日、奴隷商人に雇われた男たちがやって来て、問答無用で襲いかかり、少年を拉致したという。
悪漢たちは、少年を奴隷商人に届けようとしたが、その道中でドラゴン族に襲われ、蹴散らされることに……。
だがこれは、決して偶然の出来事ではない。
なぜなら、このドラゴンは少年の友であり、危機を知って、助けるために飛来してきたのだから……。問題は、戦いの最中に少年が崖下に落ちてしまったことだ。
瀕死の重傷を負った少年を助けるため、ドラゴンは己の血を分け与え、飲ませることにした。すると少年は、竜の眷属と化し、いずこかに飛び去ったという。
当然、これは憶測にすぎません。しかし陰謀渦巻くイシュガルドで、本人にその意思がなくとも利用される可能性は否定できないのです。
カーラインカフェにて
シドゥルグ:
…………クソッ。まったく、はるばるグリダニアまで来て聞かされたのが、童話好きの空想話とはな……。
イシュガルド正教の盲信者も理解しかねるが、グリダニア人は、頭にまで花が咲いているのか?
イシュガルドへ帰る前に、カーラインカフェで休息をとる一行。
突拍子のない話に、苛立ちを隠せないシドゥルグ……そんな彼とは対照的に、リエルはどこ吹く風といった態度です。
リエル:
……私にだって、わからない。最初、神殿騎士のひとたちが来たのは、突然だった……。
私は捕まえられて、牢屋に連れていかれて、生きてちゃいけないから、そこにいろって言われたの……。
牢屋の壁は固くって、叩いた手が真っ赤になった。鉄格子は、氷より冷たかった。だから私は……どこにもいけなかった。
そのうち、出してもらえることになって、ついていったら、死ねっていわれたんだ。
シドゥルグとフレイが助けてくれたから生きてるけど……。
いつだって、されることの理由は教えてもらえなかったよ。だけど私、竜の血なんて飲んでない……本当だもん。
シドゥルグ:
……………………。
……本当の、本当に、竜の血を飲んでいないんだな?飲まされたりもしていないな?
………今も痛いとか、苦しいとかは、ないんだな?
その後、イシュガルドへの帰路についた一行。
結局リエルの謎は解けなかったものの、引き続き調査を続行します。