2021年5月15日~5月16日の2日間にわたり、FF14のファンフェスティバルが開催されました。例年であれば北米、欧州、日本3ヵ所でそれぞれ各国のFF14ファンが集まり、ステージイベントや参加型のアクティビティ、開発者との交流やライブを心ゆくまで楽しむリアルイベントですが、今年はコロナ禍ということもあり、オンラインでの開催となりました。
内容の詳細や、イベントでの新発表については多くのニュースサイト等でまとめられているので、私は自分の感想をただただ綴っていこうと思います。
なお、各タイトルに記載している時間は、下記アーカイブ動画の時間です。見返す時のご参考までに。
長くなりそうなので最初にまとめを。
最高でした!
エオスト -Story of Eorzea- では、Final Fantasy XIV(FF14)のクエストストーリーをまとめています。あらすじ記事は以下のリンクよりどうぞ。
1日目の内容
開始前
さも遠足前の小学生の如く、今日という日があまりに楽しみすぎて興奮していた私が目を覚ましたのはなんと朝の5時。ファンフェス開始時刻は10時……ということで、ありとあらゆる家事を終わらせ、万全の状態にて1時間前からPCの前で待機し、SNSなど眺めてそわそわ待っていました。
現地に行くことは出来なかったけれど、流れてくる皆さんのコメントを観ているとワクワクを共有している感じがあり、これはこれで楽しい時間でした。
基調講演 0:04:07~2:11:50
そうして迎えた10時。新拡張パッチ「暁月のフィナーレ」のトレーラーが流れました。
オールド・シャーレアン
個人的には新マップが“オールド・シャーレアン”だと明かされ、その映像が流れた時の興奮が最高潮でした。
ときに、この文章を読んでいただける方の多くはご存知だと思うのですが、こちらの方をご存知でしょうか。
占星術師のジョブクエ――それもたったふたつのクエストにしか出てこないNPC、セヴェスター・オールブライトを愛してやまない、シャーレアン研究の第一人者であるソッフィさん。私が本格的にTwitterを始めたのは、2019年にエオストを始めてからなので、そのくらいの頃から存じ上げています。そういえばゲーム内でお会いしたことはないですね。
シャーレアンに飢えるあまりイディルシャイアに積まれた石に至るまで考察を重ねるソッフィさんの喜びを想像するや……勿論、街並みの美しさも特筆すべき点でしたが、どちらかといえば「シャーレアンにいけるよ! よかったね!」の気持ちが強かったです。
余談ではありますが、旧FF14公開時にはスタート都市として6都市用意される予定だったのだそうです。つまりウルダハ、グリダニア、リムサ・ロミンサの3都市に加え、イシュガルド、アラミゴ、そしてシャーレアンを含めた6都市です。コストや時間的制約の問題もあり、後者の3都市は設定だけが残され、初期都市として実装されることはなかったわけですが……旧FF14から10年経った今、こうしてすべての設定が回収されたのだと思うと、なかなか感慨深いものがあります。
フルシュノ・ルヴェユール
最新版のトレーラーでは、映像内にルヴェユール兄妹の父親であるフルシュノも登場しましたね。彼自身はゲーム中に出てきていないものの、顔はエンサイクロペディアエオルゼア1巻、170ページで既に登場しています。
基調講演中は「とある人物」などと濁してましたが、世界設定本見ればわかるとも言っていたし、周知の事実でありますね。
新ジョブ・リーパー
新たな獲物として鎌を手にしていたゼノス。
トレーラー後に登場した吉田PDも新ジョブのAF装備をし、鎌をもっていましたね。
6.0で追加される2ジョブのうち、明かされていなかった近接DPSはリーパー(死神)。FF14オリジナルのジョブです。
なかなか格好良いアクションに加えて、ヴォイドから「アバター」を呼んで自らに憑依させて戦うという設定も非常にそそられます。そんなにパカパカとヴォイドの蓋開けてもいいものなのかな……というのはさておき。まあ、きっとジョブクエでそのあたりもちゃんと説明してくれるのでしょう。
ヴィエラ男性の実装
最も驚いたのが、ヴィエラ男性の実装でした。
そもそも、新種族追加には膨大なコストがかかるそうです。故に5.0で新種族であるヴィエラとロスガルが実装された時は、それぞれ女性・男性のみ、頭装備はほぼ不可という制約を設けることで折り合いを付けたこと――そして、今後新種族の追加はないと明言されていました。
新種族の追加はない……ということで、おそらくヴィエラ男性とロスガル女性が実装されることはないのだろうなあとなんとなく考えていたわけですが、今回その無いはずだったヴィエラ男性がサプライズで発表されたのです。
基調講演の感想
私がFF14開発陣の好きな理由のひとつに、実装が難しい場合その理由をはっきりと説明しつつも、無理だからとあきらめない点があります。
プレイヤーが思う“やってほしいこと“に対して、開発陣は様々な観点から出来る・出来ないを判断します。ポリシーをもって“実装しない”こともあるでしょうし、コストや技術の問題から“実装出来ない”こともあるでしょう。その「何故」をFF14ではしっかりと説明してくれるので、説明に納得感を持つことが多いです。
一方で、“実装できない”ことでも、検証を重ね、時間がかかっても対応してくれることもあります。
ヴィエラ男性の実装や、6.0前に行われる予定のデータセンタートラベルの実装は、そんな“できないこと”でも対応してくFF14製作陣の姿勢がありありとみえるものでした。
私は開発陣のテンパードである自覚があります。故に、“できないこと”に対して仕方がないことなのだ、と聞き分けの良い子供のようにふるまっていましたが……本当はいちユーザーとして、“やってほしいこと”はもっと発言しても良いのかもしれませんね。
基調講演では、そのほかにも新マップのウォークスルー動画や新キャラクター、新たなる24人レイドの情報が公開されました。否応なく期待が高まる6.0ですが、公開日は2021年11月23日。あと半年ほどです。楽しみに待ちましょう!
なお、北の民からすれば11月は秋ではなく、冬です。
ハイデリン探検隊 3:05:05~4:03:12
普段、月一程度で日本のコミュニティチームが放送している「ハイデリン探検隊」。その特別番組が放送されました。ここではリードストーリーデザイナーの織田万里さんがご登壇され、実際のゲーム画面で名所を巡りながら、ロア――つまり世界設定の説明が行われました。
ハッピを着てご登壇された織田さん。
娘さんに着ていくように言われ、この格好になったのだそうです。
なお、巡ったのは新マップのオールド・シャーレアンゆかりの地である低地ドラヴァニアやマトーヤのアトリエ等。詳細はシャーレアン研究家の方にお任せし、ここでは割愛します。
それにしても、FF11の形のままでポークシーが実装されていたらイル・メグはどういう雰囲気になっていたのでしょうね。案外不気味な設定の多いマップなのでマッチしていたかもしれませんが……少なくとも、シナリオ上で重要な役割をこなす依り代としての役割は与えられなかったかもしれません。
続いてナマズオについても触れられました。
そもそも4.Xの蛮族クエストは、当初アナンタ族とキキルン族の予定だったのだそうです。故に、ギラバニア地方に不可思議なピラミッド等、キキルン族専用のフィールドが用意されていたのですが……ナマズオ族の人気、そして一部製作陣の熱いナマズオ推しにより、急遽蛮族クエストの対象が変更。わざわざ専用フィールドを用意してまでナマズオの物語が語られることになったのでした。割を食ったキキルンは少し可哀そうですが……。
なお、蛮族クエストの結果一族を滅びの運命から救うために7年続くお祭りを実施中のナマズオ族。最近実装された金ピカのお神輿は、彼らの祭りの原資となるのだそうです。ギルがある人は買ってあげてください。
開発パネル 4:34:04~6:13:23
バトルコンテンツ班の中川大輔氏(オメガ中川)と、モーション班の宮澤隆信氏(コメット宮澤)によって、主にオメガシグマ零式4層のオメガMFの作り方を例にとり、どのようにバトルコンテンツが開発されているのか説明されました。
当たり前のことですが、バトルコンテンツはその挙動一つひとつ計算されてプランニングされ、実装に多くの工夫がなされているのですよね。
何気なく見ていたオメガの「溶ける」演出も、制約の中でどう表現するか……そして生じた隙間を演出でいかに違和感をなくすか等、すごくこだわって作られているのだと実感しました。
しかし、それらの多大な工夫は、多くの場合プレイヤーには伝わりません。
「おっ、ここは2体のモデルを切り替えて演出しているな!」とか「切り替わる間に演出を重ねて違和感をなくしているんだな!」とか、もしプレイヤーが分かれば、製作陣が積み上げた努力を賞賛できるかもしれません。しかし、それは製作陣にとって本意ではないでしょう。
演出・工夫に気付かないことこそ、最高の賞賛。
とはいえ。こういう場で、製作陣のありとあらゆる工夫の上に私たちのゲーム体験が成り立っているのだと知れるのは、きっとプレイヤーにとっても幸せなことなのだと思います。
直樹の部屋 6:34:03~7:32:07
毎回、著名なFF14プレイヤーの方を呼び、吉田PDと対談するという企画です。前回のファンフェスではGLAYのTERUさんが来場された本コーナー。今年のゲストは、神木隆之介さんでした。
最近彼のYoutubeチャンネルで「エデン」「装備」等の発言があり、もしやFF14プレイヤーなのでは……とざわついていたのですが、今回ゲストとして呼ばれたことでそれが事実であると明らかに。2年ほど前から始め、直近ではエデン零式覚醒編2層で心折れるというプレイヤーとしてあるある話をしてくれました。
一人のプレイヤーとして今日は来た、という旨の話をされていましたが、なるほどFF14への愛を感じるお話が多く、聞いていてとても楽しかったです。
とりあえず、世のモンク達はしばらくこの世の春を謳歌できそうですね。
ピアノコンサート 8:34:07~9:55:00
初日最後のイベントは、ピアニストKEIKOさんとサウンドディレクター祖堅正慶氏によるピアノコンサートでした。
ちょっとだけ残念だったのが、音がびびっていたこと。KEIKOさんの音圧を甘く見ていたのか、機材が良くなかったのか、環境が良くなかったのは定かではないのですが、びりびりと音が割れる場面があり、特に序盤は気になってしまいました。勿体ない……!
以下、セットリストです。
- 冥き水底 〜テンペスト:深部〜
いきなりクライマックス感ある選曲。漆黒を駆け抜けた多くのヒカセンにとって、思い入れの深い曲ですね。 - 影なき影 〜創造機関 アナイダアカデミア〜
もともとジャジーな曲ですが、KEIKOさんのアレンジによってはカッコよさが倍化していました。 - 目覚めの御使い 〜ティターニア討滅戦〜
ソプラノボーカルのアマンダさんはアメリカから来られないので、録画映像にあわせる形でピアノ演奏が行われました。通常アイコンタクトや息遣いを感じながら合わせる演奏なのに、それができない中で行うのは難易度高いだろうにそれを全く感じさせません。それにしてもアマンダさんは楽しそうにこの曲を歌うなあ、と。聞いているこっちもすごく楽しかったです。 - 忘却の此方 〜希望の園エデン:共鳴編〜
もともとは蛮神シヴァの曲で、バンドアレンジのものをピアノ曲にし、アマンダさんが歌っています。ゴリゴリのロックはそれで格好良いんだけど、このアレンジではすごく透明で、美しく鋭利な演奏だなと感じました。 - シヴィライゼーションズ ~ラケティカ大森林:昼~
閑話休題。ジョブ・にぎやか士である祖堅さんの本領発揮。オタマトーンをふたつぶら下げ、更に自分でも歌うという暴挙。ひっどい演奏に注がれるKEIKOさんの冷たい視線に大爆笑でした。なんでも、全く練習できずほぼぶっつけ本番だったのだそうで。LA-HEE! - Pa-paya
面白フェーズを超えた後の面白選曲でしたが、崩れに崩れた場の空気を受けつつもポップでキュートな演奏でよく場になじみ、そしてしっかり場が締まりました。なにより楽しい! モグとアルファ……そしてからあげクンのコスプレをした祖堅さんが楽しそうに踊っていたのも、すごくよかったです。 - 砕けぬ思い 〜ハーデス討滅戦〜
激しく、そして悲しいアレンジでした。意図しているかはわかりませんが、最後にクラシックの月光第三楽章(最終楽章)のようなフレーズが入ってて、月にいる古代(クラシック)人からの最期のメッセージなのかなとかいろいろと考えてしまいました。 - Tomorrow and Tomorrow
そして最後に名曲。曲の力とゲーム体験の思い出の合わせ技で、完全にもっていかれました。 - アンコール ロングフォール 〜異界遺構 シルクス・ツイニング〜
アンコールにて、おなじみとなっているKEIKOさんと祖堅さんの連弾が披露されました。最後に楽しく小躍りしながらの演奏に笑わせてくれた一方、ちゃんと演奏は恰好良いから憎いのです。
まとめ
というわけで、一日目の感想はここまで。本当は一本の記事で2日目最後まで書くつもりだったのですが、現時点で約5,000文字を超えているので2本に分けます。
特に2日目の最後には、なんというか沢山思うことがあるので……正直現時点でもまとまっていないですし、まとめきれるのかも分かりません。多少時間かかりそうですが、それでもやっぱり書いておくことが必要なのだろうなと思うのです。
自分にとっても、そしておこがましいですが開発陣にとっても。
なので、もう少し頑張ってみようと思う次第です。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
続きはまた後日。
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