2023/03/18 メインクエスト5.0-漆黒【05.アリゼーを探して】を更新しました。

【FF14 雑記・考察】新生エオルゼアのメインクエストシナリオが抱える問題点。序盤の「お使いゲーム」という評価はなぜ生まれてしまったのか?

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エオスト -Story of Eorzea- では、Final Fantasy XIV(FF14)のクエストストーリーをまとめています。あらすじ記事は以下のリンクよりどうぞ。



先日、2.0新生エオルゼアのメインクエストシナリオのストーリーまとめがすべて完了しました。

以下はメインクエストを改めてプレイして感じた問題点と、なぜそれが問題となるのかを考察したものです。

私は新生初期からプレイを続けており、本当にFF14が好きなのですが、必ずしも2.0のシナリオは素晴らしいものではないと思っています。

それがなぜなのか考察してみたいと思います。

エオルゼアが新生して5年です。この文章は後出しジャンケンのようなものなのでずるいと思います。

しかし、新生エリアは今でも新規プレイヤーが最初に足を踏み入れる世界です。

どうか新規の皆様が、新生エオルゼアのストーリーだけでFF14のジャッジをしないで欲しいという気持ちも込めて書き綴ります。

新生エオルゼア2.0シナリオの問題点

概略

序文にも書いたのですが、私は新生発売直後から始めたプレイヤーです。

始めたきっかけはよくある話で、友人に誘われたからという至極受動的なものでしたが、美しい世界、少しずつ可能性が広がる戦闘、ストレスが少ないシステムにひどく感動し、こうして5年も続けています。そして誘ってきた友人の方がフェードアウト気味というのもまたよくある話です。

ですが、初プレイ当時は良い意味でも悪い意味でもストーリーがあまり印象に残りませんでした。おそらく、それは思い込みが原因です。

MMORPGにはストーリーが「無くて」当たり前。
あったとしても「薄っぺらいのが」当たり前。

要するに、前時代的なMMOの印象が強かったのでストーリーが存在するだけで大満足でしたし、クエスト=依頼=お使いという意味だとも思っていたため、そういうものだと思っていたのです。ハードルがとても低かったのでしょう。

しかし、今回ストーリーをまとめるため改めてプレイすることで、色々気付くこともありました。
それは良い点もありましたが、悪い点についても同様でした。

マップに紐づいたクエスト作りに慣れていないのか、あちこち行かされる理由が弱い

どこかのインタビューで開発陣の方が話をしていたのですが、FF14におけるシナリオの作り方は、通常想像されるような「プロットを作って、場所を用意し、練りこんでいく」というものではなく、「最初にマップありきでイベントを配置していく」のだそうです。
こうすることでゲーム体験を優先したシナリオ作りができる……のは理解できるのですが、新生のマップではその作り方がマイナスに働いていると思われる箇所が結構あります。

特にラノシアはその傾向が顕著で、例えば高地ラノシアなどメインクエストで行くのはたった一回。バスカロンドラザーズの店主に頼まれて酒をもっていってそのまま帰ってくるだけです。

新生2.0のメインクエストでは、
マップを隅々までメインクエストで活かさなきゃ!
プレイヤーに全部行ってもらわなきゃ!
という気持ちが全面に出すぎているように感じられます。

メインストーリーを動かすだけなら不要なクエスト。でもマップを開けるためにプレイヤーをそこに一度行かせる必要があり、結果としてクエストの動機が薄く、お使いになるという循環ですね。当然です。なぜならそれは本来不要なクエストだから。

ただ、実はクエストの構成は蒼天編に入っても基本的に変わっていません。変わっていないのに受ける印象が大きく異なるのは、その魅せ方が全く違うからです。

見せ方、魅せ方があまり上手でなかった

最初は一人旅だった新生編ですが、実は暁に加入した後あたりからは常に誰かと一緒に行動しています。ですが、その印象はほとんどありません。

というのはある意味で当然で、基本的に彼らは何もしないのです。
いや、しているのでしょうがそれがほとんど見えません。

例えば、主人公がラムウ問題解決のために奔走しているシルフの仮宿では、イダ、パパリモはその場で「シルフ族と仲良くならなきゃ」というようなセリフを言うだけで微動だにしないですし、タイタン編もヤ・シュトラとは基本的に別行動。終盤のアルフィノに至っては稀に消滅します。

そのせいで、プレイヤーは頑張っているのに彼らは何もしないのか?という想いが強まり、結果「お使い」させられている気持ちが強まるのです。

そしてとどめはミンフィリア。悪名高い彼女のLS電話が、物語の区切りとして用意されていることは理解できます。

彼女自身も暁の血盟の盟主として、きっとやるべき仕事は多いのでしょう。実際、ほかのNPCに話をすれば、途中途中でミンフィリアから仕事を与えられ、そのことに喜んでいる様子が垣間見えます。

FF14のNPC リアヴィヌ・ペヌフォル NPC | リアヴィヌ・ペヌフォル NPC | アレンヴァルド・レンティヌス

しかし、彼女のいる場所のアクセスの悪さと頻度の多さでプレイヤーが「使われている」感を抱くのは当然でしょう。

3.X以降も、実はクエストの基本構造は変わっていません。それでもお使い感が減ったのは、開発陣の「魅せ方」がうまくなったのだと思います。

NPCが生きるようになった。
彼らが主人公の行動についてきて、一緒に旅をしてくれるようになった。

故に、同じようなことをしていてもお使いさせられている感覚は大きく減りました。

要するに、新生時点では習熟していなかったのだと思います。

クエストの入れ子構造が深すぎる

そして個人的に一番の問題だと思うのはこれです。

目的のレイヤーが深すぎるせいで、今何をしているのかわからなくなってしまいがちなのです。

それが最も顕著なのはタイタンのあたりでして、ブレイフロクスの野営地に行く理由を初回プレイでしっかり理解できていた人はどれくらいいるのでしょう?

  • 蛮神タイタンを討伐したい
  • そのためには情報収集しなければならない
  • 情報をもっている人は、教える代わりに珍味を持ってこいと言う
  • 珍味のひとつ、ゴブリンチーズを持っているブレイフロクスはそれを奪われてしまった
  • 奪われたチーズをとり返すために野営地奪取に向かう

しかも実装当初はメインクエストだけではレベルが足りなくなるため、サブクエストに流れたりFATEをやったりと、寄り道が必要でした。

というわけで、ブレイフロクスの野営地で主人公達が今なぜドラゴンと戦っているのか、プレイヤーが分からなくなって当然だと思うのです。

とまあ、いろいろと気になる点を書いていたのですが、新生2.0はこれから始まる物語のうち、起承転結の「起」にすぎないことも考えると、まあ仕方がないのかなとも思います。

新生エオルゼア2.0シナリオの良い点

細切れのエピソードそれぞれ切り取ると面白い

例えばワインポートのあたりのクエストでは、リターントゥイヴァリースにも登場したドレストの話があります。

彼のシナリオは特別カットシーンも入りませんので、場合によっては飛ばされてしまいがちなのですが……よく読めば結構深く、そして辛い話です。

STORY | 1.メインクエスト2.0-新生【22.憤怒の岩神タイタン】

エオルゼアとはどういう世界なのか。三国はどういう問題を抱えているか。そして帝国は今まで何をしてきて、これから何をしたいのか。

世界観を理解するためという意味で、興味深いストーリーが随所にちりばめられているのです。

そもそも、新生時点で主人公はただ一人の冒険者でしかない

蒼天編は、2.Xで積み上げた名声を全て壊された状態からスタートします。

スタート時点から「これからどうなってしまうのだろう」とプレイヤーがはらはらしているわけで、その時点でもう新生編とは大きく違います。

新生の時点では、主人公はただの一人の冒険者です。有名ではないし、実績もありません。

ですので、下積みをさせられるのはある意味で当然なのです。

まだやんちゃしてた頃のアルフィノが見られる

最も大きい新生編の良いところがこれです(断言)

アルフィノは11歳でシャーレアン魔法大学に入学を許された天才。祖父であるルイゾワの愛したエオルゼアを守るため、その意思を継ごうとまだ若いながらも奔走する姿が描かれます。

舐められないようになのか、本来の姿なのか、それとも中二病が発症しているのか、新生編での彼は、自己を尊大に見せようとする傾向がとても強いです。

最新パッチに近づくほど、学校の先輩にいじられながら若さを認めて前に進もうとする優秀な人になっちゃってますが、このころの彼の背伸びっぷりは改めて見ればほほえましさすら感じます。

私は彼がどれだけ優秀な人材になろうと、青かったことを忘れないぞ。

ジャンピングポーションを使うのは手のひとつだと思う

良い点悪い点いろいろ書きましたが、2.0のストーリーは本質的に手放しで称賛できる構成ではないと考えています。

ですが、FF14が面白くないことは全くなく、私は今までプレイしたゲームの中で一番面白いとすら思っています。でなければ何年も続きません。

それゆえに、序盤が退屈だからと辞めてしまう人が出がちなのは本当にもったいないなあと思うのです。

2.1以降、くびきから解き放たれたようにストーリーは加速度的に面白くなっていきます。

辞めてしまうくらいなら、新生部分のストーリーをスキップできるジャンピングポーションを使用するのは全然アリだと思うのです。先をプレイして、気になったら戻ればいいんです。先を理解した上で戻れば、2.Xのシナリオもちゃんとみるべきところはあります。

それに5.X以降、強くてニューゲームが実装されることも予告されていますしね。

 

そして詳しく知りたくなったら、是非当サイトをヨロシクオネガイシマス。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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2 COMMENTS

朱縁ミケ

帝国の考察記事で好感もてて読み進めていましたが
こっちの記事が気になったのでコメントをば
私も新生編でつまづく人が周りにいるので残念に思っていて同じように新生編のシナリオに当時不満はないしMMORPGのシナリオとしては基本このハードルだと思ってます。むしろ2.X終盤から随分高く飛ぶなーという印象で楽しんでます。
一つ一つのエピソードが良いのも同意です、個人的にはオルシュファン初登場した異端者編はサブクエのウィッチドロップ関係で世界観が知れて結構好きですね。

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Lazy_hawk

コメントありがとうございます!
私も2.4くらいから大きく空気が変わり、随分面白くなってきたな!と感じて驚いたことを覚えています。
ジャンピングポーションに賛否あるのは重々理解しているのですが、あくまでも選択肢の1つとして、やめてしまうくらいなら使って楽しんでほしいですよね!

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